AIは私たちの仕事を奪うのでしょうか? 第2回
みなさん、こんにちは。
前回の「AIは私たちの仕事を奪うのでしょうか?」に引き続き、AIが私たちの仕事を奪うのかという課題にメスを入れるべく、今回は、今のAIにはできない「感情を伴う仕事」とは何かについて、銀行の融資担当者を例に挙げて考察してみたいと思います。
銀行の融資担当者は、前回引用した↓コチラの記事の中でもリストアップされています。
しかし、融資担当者の全員がAIによって仕事を奪われるのでしょうか?
AIによって仕事を奪われる担当者さんと、奪われない担当者さんの違いは何でしょうか?
銀行が融資をする場合、お金を貸して良いお客さんかどうか、きちんと返済して頂けるお客さんかどうかを判断するのが大切です。
その判断材料になるのが、貸借対照表や損益計算書等と呼ばれる会社の会計情報等です。
この会計情報等は、全てが数値データで成り立っています。
つまり、融資担当者の仕事には数値データの分析という仕事があります。
数値データの分析という仕事には、感情が伴いません。AIが得意とする仕事です。
では、融資担当者に、これらの数値データの分析以外の仕事はないのでしょうか?
大昔、帝国データバンクという信用調査会社のインタビューを受けたことがありました。
私が経営していた会社の信用調査をするのが目的でした。
調査員さんの仕事は融資担当者の仕事と似ているところがあります。
1時間以上はいろいろと話していた記憶があります。
調査員さんは、私の経営者としての能力を測るため、様々な質問と共に、私の顔の表情なども読み取っていたようです。
得意なことを聞かれた時や苦手なことを聞かれた時には「感情」が顔の表情に出るのです。
調査員さんは、時には私の喜ぶような話題をふります。
「堅実な経営をされておられるんですね。」なんておだてられた時は、小躍りして喜んでしまいました。(笑)
このように、表情を読み取ったり、相手が喜ぶような話題をふったりするということは、感情を伴う仕事なのです。
つまり、こういったインタビューの内容を考えたり、その結果を調査に活かすことは、感情を伴う仕事なので、今のAIにはできない仕事なんです。
(厳密に言うと、今のAIは感情を認識できるレベルまできています。
詳しく説明すると難解長文になってしまうため、ここでは割愛させて頂きますが、ご興味のある方は、別記事【特別出張所】 AIは感情認識が可能なのでは?も併せてお読み頂けると嬉しいです。)
いかがでしょう?
AIにできる仕事と、ほとんどできない仕事の区別がおわかり頂けましたでしょうか?
この区別はとても難しいと思います。
コメント欄に質問を頂ければ、AIができる仕事かどうかの判断を、可能な限り対応させて頂きます。
次回はシリーズ最終回、「AIを味方にする方法」について一緒に考えてみたいと思います。
8月中旬更新予定です。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。